引き継ぎ資料をAIで作りたい|「分からなければ聞いて」で止まらない手順書へ

備品申請で必須項目がそろえば承認へ、空欄があれば回答待ちへ進む、編集部作成の分岐図。 業務での生成AI活用(実践)

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休みの日に「この場合、どうすればいいですか」と連絡が来る。引き継ぎ資料を作るなら、作業の順番に加えて、迷ったときの進み方まで渡しておきたいところです。

AIに箇条書きを整えてもらうと、見た目はすぐに手順書になります。そこで一度、「条件から外れたら、どこへ進む?」と読み直してみてください。例えば、申請書が届いてから発注までの流れが書いてあっても、金額が空欄なら担当者は止まります。

この記事では、架空の備品申請を使って、通常処理と例外を一枚に収めます。文例は当サイトが作成したものです。

整った箇条書きに、止まる場所を足す

元のメモを次の3行とします。

申請一覧を見る。内容を確認する。承認後に発注する。

書いた本人には通じても、初めて担当する人には「何がそろえば確認済みか」「誰の承認か」「発注した後に何を残すか」が分かりません。ここをAIに自由に補わせると、社内にない決まりまで滑らかに書かれてしまうおそれがあります。

最初の依頼では、不足している情報を質問として出してもらいます。回答を持っている人が埋めてから、手順書へ進みます。

そのまま試せる依頼文

次の架空の業務メモから、引き継ぎに必要な質問を作ってください。
元メモ:申請一覧を見る。内容を確認する。承認後に発注する。
知りたいこと:開始条件、必要な入力、承認する人、例外時の連絡先、完了の証拠。
メモにない社内ルールは決めず、「担当者に聞く質問」として出してください。
最後に、質問に答えた後で作る手順書の見出しだけを示してください。

実務で使うときは、会社で利用が認められたAIと資料を使います。取引先情報や認証情報を含む原文の代わりに、まずこの架空例で構成を試せます。

答えを入れると、手順書はこう変わる

説明用に、担当者から次の回答が得られたとします。受付は共有一覧、必須項目は品名・数量・用途・見積額、承認者は総務担当、金額が空欄なら申請者へ差し戻し、発注番号を一覧へ記入して完了。この条件で一枚にすると、次の形になります。

  1. 始める:共有一覧の「未処理」を開く。
  2. そろえる:品名・数量・用途・見積額を読む。空欄があれば申請者へ不足項目を伝え、状態を「回答待ち」にする。
  3. 承認を受ける:4項目がそろった申請を総務担当へ回す。承認の記録が付くまで「承認待ち」に置く。
  4. 発注する:承認された品名・数量・金額と発注内容を照合する。変更があれば承認者へ戻す。
  5. 終える:発注番号と発注日を一覧へ記入し、「発注済み」にする。

「確認する」という曖昧な一語が、読む項目と次の行動に変わりました。さらに、回答待ち・承認待ち・発注済みの区別があるため、途中から引き継ぐ人にも現在地を渡せます。

完成の判定は、例外を一つ通してみる

文章のきれいさより先に、架空の申請を一つ通します。品名と数量はあるけれど、見積額だけが空欄。上の手順なら2で申請者へ戻り、発注へ進みません。

次に「承認後、数量を2個から3個へ変えた」という例を試します。4で承認者へ戻るので、承認前後の条件が混ざりません。手順だけを読んで行き先が決まらない例は、その場で担当者に質問する箇所です。

AIへの仕上げ依頼は短くできます。

上の確定条件だけを使い、通常の手順と例外時の戻り先を書いてください。
各手順を「すること/次へ進める条件」で示し、最後に完了を示す記録を書いてください。
今回まだ決まっていないことは末尾にまとめてください。

途中から引き継ぐ人へ:再開地点を1行で渡す

手順書が完成しても、進行中の申請が「対応中」だけでは、新しい担当者は最初から確認し直すことになります。手順書とは別に、その案件の現在地と次に動く条件を残します。

上の架空の備品申請で、2個の承認後に3個への変更依頼が届き、担当者が交代する場面を考えます。次の例は社内ルールの指定ではなく、受け渡す情報の形です。

案件:備品申請A/現在:数量変更の再承認待ち/最後に確認した内容:2個の承認記録あり、3個の承認は未取得/次の行動:総務担当へ変更内容を確認/再開条件:変更後の品名・数量・金額の承認記録がそろう/保留中にしないこと:旧承認を使った発注/参照:申請一覧の該当行と承認記録/更新:10月14日、引継ぎ担当。

受け取る人は、何が言えれば引き継ぎ完了?

「いまは再承認待ち。旧2個の承認では3個を発注しない。変更後の承認記録がそろったら内容を照合して次へ進む」と、自分の言葉で説明できるか確認します。参照先を開けない、誰が回答するか分からない場合は、その不足を引き渡す前に解消します。発注などを実行して試す必要はありません。

AIには「この引継ぎメモから、現在地・次の行動・再開条件・未確認事項を抽出してください。書かれていない承認や完了を補わないでください」と依頼できます。抽出結果は元の記録と人が照合し、実際に終わっていない工程を完了に変えないようにします。

案件の発端が会議なら、まず決定と担当を整えます。議事録から次の行動を整理する記事を下に案内しています。

今日作るのは、問い合わせが多い一つの仕事

業務全部を一度に文書化するより、毎回質問が来る仕事を一つ選ぶと、足りない条件を集めやすくなります。普段の流れを書き、止まった実例を一つ加え、別の担当者に読んでもらう。相手が追加説明なしで次の行動を選べれば、その一枚を共有できます。

最終版には担当者、更新日、参照する規程の場所も付けます。ルールが変わったときに、直すべき資料が分かる形で残しましょう。

会議の決定を仕事へつなぐ段階から整えるなら、次の行動が分かる議事録の書き方も使えます。

本記事の手順・依頼文・備品申請は編集部作成の説明例です。実際の承認経路や発注権限は、所属先の規程に合わせて置き換えてください。

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